NECは20日、KDDIが商用サービスを予定している3.9世代移動通信システム「LTE」の無線基地局装置の開発・製造ベンダーに選定されたと発表した。
LTEは、W-CDMAの拡張技術HSDPA/HSUPAからさらに発展した移動通信システムの標準規格。データ通信速度は下り100Mbps、上り50Mbps以上の高速通信を実現し、遅延の改善や周波数の利用効率向上などを目的としたシステム。LTEは移動通信システムの標準化団体である3GPPで標準化が進められている。
NECが提供するLTE無線基地局は、3GPPの規格に準拠する。同製品は世界最高レベルのアンプ（増幅器）効率を持つとともに、SON（セルフ・オーガナイジング・ネットワーク）などの最新技術により、基地局を大幅に効率的に構築・運用することが可能となっている。
KDDIは2012年12月に商用サービスを開始する予定で、au携帯電話にLTEを搭載していく計画。同社は、周波数の有効利用を最大化させるために、800MHz帯に加えて1.5GHz帯にもLTEシステムを導入し、ブロードバンド携帯電話サービスを早期に全国区で利用できるよう2014年度末までにエリアカバー率を96.5％まで拡げる計画。
