【D視点】先祖がえりが話題の…VW ゴルフ 新型

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単純なものほど美しい

産業革命により、技術至上主義的な考え方が台頭していた1919年、ワイマール(ドイツ)に造形芸術学校「バウハウス」が設立された。初代校長グロピウス、3代目校長ミースをはじめ、カンディンスキー、モホリ=ナジ、イッテン、そしてブロイアーなどが教鞭をふるった。

当時活躍していた芸術、デザイン、そして建築家などで構成された多彩な教授陣からも分かるように、合理主義的な造形教育を中心にしながらも、表現主義的な要素を含んだ芸術性豊かな作品を生み出した。その後、表現主義は欠落したものの、世界の工業デザインの元祖的存在となっている。

筆者が受けたデザイン教育もバウハウスの系統で、「単純なものほど美しい」という言葉が印象に残っている。同じ風土からは、同じような思想や芸術が育つと言われているが、フォルクスワーゲンのデザインも、バウハウスとの共通性を感じさせる。次期モデルチェンジでは、イタリア女性に秋波を送るのは止めて欲しいものだ。

余談だが、ジウジアーロはゴルフを自分の作品とすることを拒んだとの噂もある。ドイツのデザインが、ゴルフのオリジナルデザインを蝕んでいた可能性は否定できないが、初代ゴルフと、5代目ゴルフとを比べることは、デザインの違いを考える良い題材であることは確かだ。

D視点:
デザインの視点

筆者:松井孝晏(まつい・たかやす)---デザインジャーナリスト。元日産自動車。「ケンメリ」、「ジャパン」など『スカイライン』のデザインや、社会現象となった『Be-1』、2代目『マーチ』のプロデュースを担当した。東京造形大学教授を経てSTUDIO MATSUI主宰。【D視点】連載を1冊にまとめた『2007【D視点】2003 カーデザインの視点』を上梓した。
《松井孝晏》

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