欧州委員会がメーカーと携帯充電コネクターの形状統一で合意

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欧州委員会がメーカーと携帯充電コネクターの形状統一で合意
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ブリュッセルに本部を置く欧州委員会は6月29日、域内の主要携帯電話メーカーと充電コネクターの形状を統一することで合意に達したと発表した。来年2010年から新型コネクターに統一される。

欧州委員会が充電コネクターの統一を求めた背景には、ユーザーの利便性向上とともに、携帯の買い替えで使わなくなってゴミとなるコネクターの量を削減するという課題もある。

今回、欧州委員会と合意に達したメーカーは、アップル、サムソン、NEC、モトローラ、リサーチ・イン・モーション、クアルコム、ノキア、ソニー・エリクソン、テキサス・インスツルメンツ。これら10社で欧州市場の90%を占める。『iPod』以来今日まで独自のコネクター形状「Dockコネクター」を他社互換製品にも普及させたアップルも、参加していることにも注目される。

充電コネクターの新規格は、すでに一部のメーカー製携帯電話に使われている「マイクロUSB」に統一される。本格的な統一は来年2010年から実施される。

これはドライバーにとっても朗報だ。欧州では自動車による長距離旅行が多いため、シガーライターソケットから充電するアダプターも必需品で、今までは新型の携帯電話購入とともに買い換えなければならなかった。

電器店やガソリンスタンド、サービスエリアなどの売店で、自分の携帯に適合するアダプターを膨大な種類の中から探すのは、ひと苦労。さらに古いモデルの携帯用を見つけるのはさらに困難だった。今後はこうした苦労から解放されることになる。

ユーザーとしてはこの勢いで、同じく携帯電話の電池や、ついでにいえば自動車のワイパーも「規格統一」してほしいという思いも沸く。だが、前者は技術開発を、後者はガラス形状やデザインに制限を与えてしまうのが難しいところだろう。

《大矢アキオ Akio Lorenzo OYA》

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