『シロッコ』でなければできなかったデザイン的な特徴がいくつかあると、フォルクスワーゲンAGデザイン部エクステリアデザイナー、アンドレアス・ミント(Andreas Mindt)さんは言う。
「たとえばリアゲートとルーフのつなぎの部分に2つの盛り上がりがあります。これは、リアゲートのヒンジ処理の関係で、エンジニアからはこの部分は高くしないといけないと言われたのです。しかし、本来は平らにすべきところです。デザイナーとしては高くしたくなかった。けれど、仕方なく少し盛り上がりをつけました」
「とても苦労して何度もどういった処理がいいか試行錯誤した結果、現在の形状となったのです。それは、実は『ユニークさ』という今回のシロッコの個性となしている部分となったのです。これはゴルフなら絶対にあり得ない処理です。シロッコだからできた遊びなんです」
また、「リアのサイドウインドウを室内から眺めると、ちょうど、へルメットのシールドを通して、外が見えるような雰囲気を持たせました。これは守られているという感じとともに、スポーティにも感じてもらえるようにしたかったのです」と言う。