【アウディ Q5 試乗】逆風を先頭に立って切り裂く…萩原秀輝

試乗記 国産車
【アウディ Q5 試乗】逆風を先頭に立って切り裂く…萩原秀輝
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ラージクラスのSUVは、市場環境の変化で時代の逆風にさらされている。だが、ここにきてミドルクラスの注目度が一気に向上。メルセデスベンツ『GLK』とレクサス『RX』に続き、今回紹介するアウディ『Q5』、さらにスカイライン『クロスオーバー』とボルボ『XC60』が出番待ちとなり、新型車が切れ間なしに登場するからだ。  

しかも、Q5は時代の要求を先取りするかのようにエンジンのダウンサイジングを実施している。このクラスになると6気筒エンジンが主力となるが、実は、Q5にも3.2リットルのV型6気筒を積む「3.2 FSI クワトロ」が用意されている。だが、注目すべきは2.0リットルの直列4気筒エンジンを積む「2.0 TFSI クワトロ」だ。どちらのエンジンにも直噴システムが採用され高効率化を促しているが、2.0リットル仕様にはターボチャジャーが組み合わされているのだ。  

その結果、1870kgに達する車重に対して2.0リットル仕様のエンジンでは物足りないのでは……、という不安を一掃してくれる。実際に、わずか1500回転で3.2リットル仕様を超える強大なトルクを発揮するだけに、アクセルを深々と踏み込む必要なしに日常的な場面でも力強さが確かめられる。ツインクラッチ式2ペダルMTである7速Sトロニックとの相性も良く、アクセルに足を乗せる程度の踏み加減で2000回転以下を保ちながらスムーズなシフトアップが繰り返され、それでも十分に市街地の流れがリードできる。  

しかも、ターボチャジャーが威力を発揮する必要がない一定速度を保つ場面では、2.0リットル仕様そのままの燃費さえ期待できる。実際に、都心と首都高速を走り渋滞を含んでいたにもかかわらず、オンボードコンピュータに表示される燃費は10km/リットル台を維持。ガソリンエンジンを搭載するこのクラスのSUVとしては文句のつけようがないデータと言える。

Q5 2.0 TFSI クワトロは市場環境の逆風を先頭に立って切り裂けるモデルとなるはずだ。  

■5つ星評価 
パッケージング:★★★ 
インテリア/居住性:★★★★ 
パワーソース:★★★★★ 
フットワーク:★★★★ 
オススメ度:★★★★★  

萩原秀輝|モータージャーナリスト 
学生時代より自動車誌にてスタッフを経験、卒業と同時にレポーターになる。評価にあたってはアラ探しをするのではなく「乗る人の利益を前提にそれがどう満たされているかを見出す」ことを重視。また、確かな走行理論を基に各種の安全運転教育の講師を務め、これまでの受講者は累計で10000人を越える。最近は、6月に発刊されるプレミアム系SUVの専門誌のスーパーバイザーを務め、取材作業に忙殺されている。

《萩原秀輝》

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