ボルボは1日、『V70』のプラグインハイブリッド仕様を発表した。スウェーデンのエネルギー会社、Vattenfall社と共同開発し、2012年に発売する。
ボルボとVattenfall社は2007年1月、プラグインハイブリッド技術の共同開発をスタート。ボルボが車両、Vattenfall社が充電システムや電装系を担当し、V70のプラグインハイブリッド車が完成した。
フロントに積まれる充電専用エンジンは、欧州らしくディーゼルをチョイス。排気量などは明らかにされていない。モーターのスペックも未公表だが、コントロールユニットとともにリアに置かれる。駆動方式はFFだ。
2次電池は、蓄電容量11.3kWhのリチウムイオンバッテリーで、後輪の上にレイアウト。充電は2種類のソケットで行う。フロントフェンダーには家庭用の10Aプラグに対応したソケット、リアの給油口には急速チャージャー用の32Aプラグ対応ソケットを配置。10Aプラグでの充電時間は約5時間だ。
モーターのみでの最大航続距離は、約50km程度の見込み。バッテリー容量が少なくなると充電専用のディーゼルエンジンが始動。ジェネレーターを回して電力を発生し、モーターを動かすとともに、バッテリーの充電を行う。回生ブレーキも装備される。
ボルボは今夏から、3台のV70プラグインハイブリッドを使用して、スウェーデンで実証実験を開始。スウェーデン政府は、Vattenfall社が開発した充電ステーションを導入し、インフラの整備を行う方針だ。2012年の市販に向けて、スウェーデンでは官民一体となったプラグインハイブリッド車の普及計画が進行している。