【D視点】失ってしまったものを取り戻す…YES!ロードスター3.2

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効率優先で失ったもの

小学生の頃、学校の机にナイフで密かに彫刻をしていたのを思い出す人は多いと思う。筆者も机は勿論、大切にしている道具にも刻みを掘り込んでいた。お祖父さんが大切に使っていた机だと自慢する人や、擦り切れた革の鞄を大切に使っている話など、少し前までは普通に聞かれたことのような気がする。

このような時代には、製品の割安感や、利便性だけを求めたのではない。真面目にコツコツと作った人と、その製品を使う人とは信頼で結ばれており、使い手は製品とのコミュニケーションをも享受しながら、大切に使っていたのだ。

18世紀後半から始まった科学技術偏重の考え方は、大量生産、大量販売を旗印に、社会を発展させてきた。今や、新しい家が建ち並び、小奇麗な服装の通行人など、豊かさを謳歌するような生活が実現している。しかし、製品を含めた生活全般について、みんなが満足しているかどうかは、疑わしい。

効率優先の考え方の矛盾が、クルマのような製品にも顕著になってきている。昔に戻らずとも、知らないうちに失ってしまった大切なものを、作り手と使い手とが相互で再構築することにより、充実感も増すに違いない。YES! ロードスターは、正にこのような提案をしているクルマなのだ。

D視点:
デザインの視点

筆者:松井孝晏(まつい・たかやす)---デザインジャーナリスト。元日産自動車。「ケンメリ」、「ジャパン」など『スカイライン』のデザインや、社会現象となった『Be-1』、2代目『マーチ』のプロデュースを担当した。東京造形大学教授を経てSTUDIO MATSUI主宰。【D視点】連載を1冊にまとめた『2007【D視点】2003 カーデザインの視点』を上梓した。
《松井孝晏》

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