アウディは10日、『R8LMS』の第1号車をアウディスポーツイタリアに引き渡した。同車は『R8』をベースに開発したレース専用車で、4月から実戦投入される。R8LMSはFIA(国際自動車連盟)が認定するGT3カテゴリーに参戦するために開発された。巨大なリアウィングは最高速度300km/hという領域で有効なダウンフォースを獲得するためのアイテム。地を這うように低められた車高やフロントフードに追加されたエアインテークなども、ベース車両との違いだ。エンジンは直噴ガソリンのV10FSIで、最大出力は500psオーバー。FIAの規定により、フルタイム4WDの「クワトロ」は後輪駆動に変更。ミッションは6速シーケンシャルが採用された。ボディやシャシーの生産はアウディの子会社、クワトロ社で行い、ハンガリー工場で組み立てられたV10エンジンを載せて完成する。ドイツ・ネッカースウルムのアウディフォーラムで行われた納車式では、アウディモータースポーツのWolfgang Ullrich代表から、アウディスポーツイタリアのEmilio Radaelli代表へ、R8LMSのシャシーナンバー「101」が引き渡された。アウディモータースポーツのWolfgang Ullrich代表は、「R8LMSは、DTM、スポーツプロトタイプに続く、重要なモデル。2009年はテストイヤーに位置づけており、実戦でさまざまなデータを収集したい」と語り、じっくり時間をかけてR8LMSを熟成させる方針だ。アウディスポーツイタリアは6チームに合計12台のR8LMSを供給する予定。6チームはニュルブルクリンク24時間耐久をはじめ、欧州GT3カテゴリーの5つのレースに参戦する計画だ。R8LMSは欧州約30か所のサーキットで、その雄姿を披露することになっている。
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