【ホンダ インサイト 新型】すべてのクルマをハイブリッドにしたい…関LPL

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ホンダの新世代エコカー第1弾となるコンパクトハイブリッドカー、新型『インサイト』(2月5日発表・6日発売)。トヨタ『プリウス』と同様、エンジン+電気モーターのハイブリッドシステムのみを搭載するハイブリッド専用車だ。

日本の小型車規格である5ナンバーサイズのボディを持つが、日欧米をはじめ世界で販売されるグローバルカーである。開発責任者(LPL)の関康成氏に話を聞いた。

---新型インサイトは99年に発売された初代と同様、ハイブリッド専用モデルですね。シビックハイブリッドではハイブリッドシステムをエンジンバリエーションの一つと位置づけていましたが、今あえて専用モデルとした理由は。

関:ハイブリッドシステムは、将来的にはある程度当たり前の装備になっていくと思いますが、国内市場だけみても、現在はハイブリッドカーの占める割合は3.1%にすぎません。量産型ハイブリッドカーが世の中に登場してから12年目ですが、ハイブリッドはまだ大衆化の途中段階なのです。そういう状況においては、ハイブリッドカーのユーザーは、自分がハイブリッドカーに乗っていることを積極的に見せたいと考えるんです。

---かつて、DOHCエンジンやターボエンジンが誕生した当初、そのことを大書したエンブレムやデカールを貼ったのと同じようなユーザー心理が、ハイブリッドにもあると。

関:そう。今はまだ、ハイブリッドカーであるというバッジをつけることが、ユーザーにとっても大きな価値を持つ。車をひと目見ればハイブリッドカーであることがわかるハイブリッド専用モデルは、もっとも強いアイキャッチを持っています。ハイブリッドのエポックメーカーとなったトヨタ・プリウスは、その象徴的な存在と言えるでしょう。そういう時代に合わせたクルマが、新型インサイトというわけです。

---新型インサイトは世界戦略車という位置づけですが、5ナンバーサイズを採用しましたね。

関:日本市場での使い勝手にこだわり、5ナンバーサイズとしました。商品企画の段階では、アメリカからは小さすぎるという声もありましたが、試乗会を行ってみたところ、とても高い評価を得ることができました。我々はすでにコンパクトカーの『フィット』をアメリカで販売していますが、クルマが良ければ車体は小さくてもちゃんと支持を得られる。

---仕様も世界共通なのでしょうか。

関:基本的な部分は共通です。エンジンの排気量はもちろん、トランスミッションをCVTに一本化していること、省燃費志向の運転モードに切り替えるE-CONボタンを標準装備していることは日欧米共通となっています。異なるのは細かい装備やチューニング。アメリカ仕様とEU仕様にはクルーズコントロールが装備されています。またEU仕様ではMTのフィーリングに近づけるため、CVTのプログラムを、変速比をあまり変えずに保持するようなチューニングとしています。

---EUでは速度レンジの低いイギリスではハイブリッドカーの販売が伸びましたが、高速巡航志向の強い大陸側ではディーゼル車が優勢です。

関:私はクリーンディーセルの開発も担当していましたが、排ガス浄化性能を上げながら価格を安くするのはまだまだ難しい。EUで新型インサイトのプレゼンを行った時、われわれはハイブリッド部分のコストを4割削減し、クリーンディーゼルより価格が安いということをアピールしたのですが、そのときの反響はすごいものがありました。クリーンディーゼルに対して価格競争力を持つことができれば、大陸でもハイブリッドカーは受け入れられるのです。高速巡航性能についても、インサイトは140km/h巡航で充分経済的かつ快適に走れることを想定して設計しました。

---インサイトを通じて、世界市場でハイブリッドが受け入れられるという手応えは得られた、と。

関:はい。さらに私個人の思いとしては、将来的には全部のクルマにハイブリッドシステムが当たり前のように実装されているという状況を作っていきたいですね。

《井元康一郎》

井元康一郎

井元康一郎 鹿児島出身。大学卒業後、パイプオルガン奏者、高校教員、娯楽誌記者、経済誌記者などを経て独立。自動車、宇宙航空、電機、化学、映画、音楽、楽器などをフィールドに、取材・執筆活動を行っている。 著書に『プリウスvsインサイト』(小学館)、『レクサス─トヨタは世界的ブランドを打ち出せるのか』(プレジデント社)がある。

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