三菱自動車は、マレーシア最大の自動車メーカーであるプロトン社と、自動車の開発・生産で提携すると発表した。
両社は新しい契約を締結、三菱自動車はプロトン社の新型車両の開発を支援するほか、プロトン社は三菱自の車両をベースとした新型車両をライセンス契約によって受託生産する。
これら開発・生産分野での協業を通じて、三菱自動車は既存の完成車輸出事業に加え、マレーシア向けの事業の拡大を目指す。プロトン社は、商品ラインナップの拡充、商品の品質向上、生産設備の有効活用を図る。
両社は今回決定した事案以外でも、相互にメリットのある協業内容について検討する方針だ。
プロトン社は、マハティール前首相の国民車構想に基づいてマレーシア重工業公社、三菱自動車、三菱商事の3者合弁事業として1983年に設立された。三菱自動車、三菱商事の全面的な支援の下、1985年に最初の国民車『SAGA』の生産を開始し、2000年には初の自主開発車『WAJA』を発売した。
しかしその後、三菱自動車、三菱商事との関係は希薄化、政府の支援も得られなくなり、プロトンのシェアは低下、業績も悪化していた。今回、再び三菱自動車と提携して競争力の強化を目指す。
