東芝は、カーオーディオやカーナビなどの車載向けに、ハンズフリー通話に必要な音声処理と携帯電話などで再生した音楽のワイヤレス通信に対応したBiuetoothワンチップLSIを製品し、2009年1月からサンプル出荷すると発表した。
Bluetooth通信で高速化を実現するEDR規格に準拠したワンチップLSIの製品化は、国内メーカーとしては初めて。
新製品は、ハンズフリー通話に対応する音声処理と音楽再生処理用の「ARM926」CPUを搭載したベースバンドLSIとRF部で構成され、RFCMOS技術で作製した回路について、配置を最適化することで両者からの信号の相互干渉を解消し、ワンチップ化を実現した。
これにより、従来製品に比べてチップ面積を約28%削減し、カーナビなどに搭載されるモジュールのBluetoothチップの実装面積を抑制することで、モジュールの小型化やコストダウンが図れる。
また、RF部では、バイアス電流合成方式による温度補償技術により、動作温度範囲全体にわたって世界トップレベルの高い受信感度を実現するとともに、送受信切替えスイッチなどをチップ上に混載することで、外部部品も削減できるとしている。