スズキの鈴木修会長は26日の新型『ラパン』発表会見の席上、世界的な新車需要の減少による経営環境の悪化に対処するため「仕事の基本的なところから見直す必要がある」と強調した。
その一例としてエンジンのバリエーションの整理統合を挙げた。同社の4輪車用エンジンは、小型車用が1000ccを最小に、1200ccから1600ccまでは100cc刻みに揃えている。鈴木会長は「営業部門の要望でそうなったのだろうが、100cc違っても変速機との組み合わせなどテストは全て行うことになり、工数は膨大になる」と指摘した。
そのうえで「合理化なんてものではなく、品質、コスト、設備などすべてを根本から見直していく」と語った。
一方で「この30年間、売り上げが伸び続けて来たので深刻さに対する(社内の)感覚がマヒしている。危機は(見直しを図る)いいチャンス」とも述べた。