【シトロエン C5 試乗】他人様には勧めない…川上完

試乗記 国産車
【シトロエン C5 試乗】他人様には勧めない…川上完
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シトロエンでなければ造れないクルマ、その一つが『C5』ではあるまいか? 全体としては『C6』のダウンサイジングとも受け取れるが、それもC6があればこその話で、C6 もシトローエンでなければ造れないクルマなのだから、筋は通っている。いずれにしても、あらゆる意味でこのクルマにはオンかオフの二つしかない。

嫌いな人は最初から見ようともしないだろうし、好きな人は他のクルマを見ようともしないだろう。シトロエンとはそうした存在のクルマなのだ。一時はあったり前のクルマを造ることに宗旨変えしたみたいだったが、最近では再び以前の(1950年代の)シトロエンに戻った感じがする。これはファンとしてはうれしい限りだ。

逐一細かな部分の評価をしても意味はないので割愛するが、おそらく、トラブルというものがあっても、「なあに、シトロエンだからさ」の一言で許せてしまうに違いない。シトロエンという名のクルマを好きになるとはそういうことなのだ。

走らせれば、遅くはないが格別早いわけではない。エンジン音はそれなりにウルサイし、ハーシュネスの遮断もあまり良くはない。デザイン的に凝り過ぎの感があるステアリングなどは我慢できる範囲だが、肝心のホーンスィッチが小さいのは如何なものか。

後席のドアの形状が良く考えられており、乗り降りがし易いのは美点のひとつ。このC5を決めるのは、シトロエンというブランドそのものが「好き」か「嫌いか」なのだ。したがって、他人様には敢えて勧めない。なぜなら、後で恨みを買うことが無いとは言えないから。

■5つ星評価
パッケージング:★★★★★(あるいは無し)
インテリア:★★★★★(あるいは無し)
パワーソース:★★★
フットワーク:★★★★
オススメ度:無し

川上完|モータージャーナリスト
芸能誌カメラマンを経て、男性誌のクルマリポーターからジャーナリストの道へ。旧いクルマ大好きの変人(?)

《川上完》

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