神戸製鋼は、遊技用品の専門商社最大手の光新星が製造・販売するアミューズメント用メダルに、神戸製鋼の高機能抗菌めっき技術「ケニファイン」が採用されたと発表した。
採用されたのは、複数の人の手が触れるアミューズメント用メダル(パチスロ用、ゲームセンター用など)で、業界で初。光新星はアミューズメント用メダルのトップクラスのメーカーで、年間約1億9000万枚を製造・販売しているが、今回は初回ロットとして年間1000万枚に導入、年内にも一部の遊技場で使用される予定。さらに今後、月間500万枚を目標に使用枚数を増やしていく。
最近のアミューズメント業界は、若い世代や女性に主要ターゲットを移しており、清潔感が一つのキーワードとなっている。また、衛生や健康に対する社会的ニーズの高まりに伴って不特定多数の人が集まる施設の衛生管理が課題となっている。さらに、ゲームセンターでは幼児がメダルに触れた手を口にする事態も予想され、より抗菌の重要性が高まっている。こうした背景から、光新星は高機能抗菌めっきによる高付加価値化によって他社との差別化を図り、拡販を目指す。
ケニファインは2001年に神戸製鋼が開発したニッケル系の特殊合金めっき技術で、抗菌性・防かび性・防藻性といった機能を高いレベルで付与できる。