三菱自動車の軽自動車SUV『パジェロミニ』がマイナーチェンジをおこなった。エンジン制御の改良などで、10・15モード燃費を4WDの4AT車で0.6km/リットル、FRの2WD車では0.2km/リットル向上させるといった機関的な進歩も見せている。
三菱では2006年に軽乗用車の『i』(アイ)を発売した際に、リヤミッドシップレイアウトのプラットフォームや新開発のエンジンを利用して様々な軽自動車を開発すると公表していたが、その中には次期パジェロミニも計画に入っているという噂だった。
現行型パジェロミニは、1998年の登場以来すでに10年近く同じモデルを販売していることになるが、今回ここまで大掛かりなマイナーチェンジを行ったということは、そのフルモデルチェンジの話は大幅に先延ばしされてしまったのだろうか。
三菱自動車の関係者によると「リヤミッドシップレイアウトのパジェロミニは試作車レベルまでは開発されたものの、軽自動車SUVの市場規模が小さく、販売しても採算ベースに乗らないと判断された」という。
確かに、『ジムニー』や『テリオスキッド』、『パジェロミニ』の3台を合わせても2000 - 3000台規模の軽SUV市場では、新型車の導入はなかなか難しいようだ。
事実、ライバル車種のジムニーやテリオスキッドも1998年に導入されたモデルが、まだフルモデルチェンジを行わずに販売されている。その中で大掛かりなマイナーチェンジを行ったパジェロミニは、まだ販売意欲が高いほうなのかもしれない。
現時点では、MR方式でのフルモデルチェンジは凍結されてしまったようだが、市場規模は小さくとも根強い需要のあるジャンル、次なる動向に期待したい。