NECエレクトロニクスは、2007年の温室効果ガスの排出量を前年比21%削減することに成功したと発表した。同社の過去最大の排出量となった04年から30%削減したことになる。
今回同社が削減に成功したのは、温室効果ガスの一種類であるパーフルオロカーボン(PFC)の排出量で、07年は06年の80%にあたる76万t-CO2となった。
PFCは炭化水素(C-H)の水素(H)をすべてフッ素(F)で置き換えた化学物質。今回のPFC排出量の削減は主に、効率的PFCの使用条件を考案することで成膜工程におけるPFC使用量を削減したこと、代替ガスの研究および採用を促進したこと、などの効果による。
さらに同社は、07年度、08年度にかけて、PFCを分解する専用除害装置を生産ラインへ導入することで、2008年以降の排出量のさらなる削減を目指す。
同社は、10年までにPFCの排出量を1995年の52万9000t-CO2の90%に当たる47万6000t-CO2以下まで低減する目標を掲げている。今回の施策により、目標を上積みし、大きく削減する可能性が見えてきたとしている。