いすゞ自動車が12日発表した2009年3月期連結業績予想によると、海外での販売増などにより純利益は前期比11.8%増の850億円と2ケタ増を見込んでいる。
前期は東南アジアの子会社8社の決算期を3月に変更したため、これらの業績が15か月分反映されている。その部分を除いた純利益の比較では18.4%の増益とさらに増益率が膨らむ。
今期は国内販売を4%減と見込んでいるものの、海外は北米の不振を中東など資源国でカバーし、1%増の43万7000台を計画している。原材料費の高騰や為替変動の影響があるものの、販売増や海外での値上げ効果も見込み、営業利益は1050億円(4.2%減)の予想。前期との実質比較では2.9%の増益となる。
一部15か月決算を含む前期は、売上高が15.7%増の1兆9248億円、営業利益は2.4%増の1096億円、純利益は17.7%減の760億円だった。
細井行社長は「前期で優先株や北米のSUV撤退の損失処理も終わった。今期は資源高に合理化で対応するとともに、グローバルを見据えた開発強化などに取り組みたい」と語った。