自動車メーカー各社が発表した3月期の売上げは、直前予想をはるかに下回る大幅なもので、全体で12%減の136万台に留まった。また第1四半期の数字も8%減、358万台で、年間ベース換算で1430万台となる。
特に販売減が目立ったのはGMとクライスラーグループでそれぞれ18.7%、19.4%の減、フォードモーターが14%減。トヨタも3月期は10.3%減で、第1四半期では5.6%減となった。この結果に、今年の全米自動車販売台数を「1600万台前後」と強気の予測をしていたトヨタ首脳陣も、目標設定を見直す必要に迫られている。
トヨタの場合、やはりガソリン高から敬遠されるトラック、SUVの販売減が大きく響いた。『FJクルーザー』は41.6%減、『4ランナー』は39.6%減、『RAV4』ですら21.8%減で、これが『カムリ』や『プリウス』の好調さを帳消しにした形だ。
一方、事前に微増が予測されていたホンダも結果は3.2%のマイナスとなり、第1四半期では0.4%減。しかし『アコード』、『シビック』、『フィット』の乗用車部門は好調をキープしている。日産は3.8%減で、マツダは12.8%減。
好調が目立ったのはヨーロッパ車で、フォルクスワーゲンが7.8%増、ダイムラーが4.3%増。特にダイムラーのスマートは発売直後の人気が高い。同社によるとスマートは現時点で「3万台以上のバックオーダーが入っている」状態だという。
アナリストらは自動車販売が回復するのは夏以降になる可能性も高い、と指摘しており、今年の全米自動車販売台数が1500万台割れを記録する、というショッキングな結果も現実味を帯び始めている。