3月15日、“チンクェチェント”の名前で親しまれたフィアット『500』の新型が、日本でも発売された。
そのボディサイズは、3545×1625×1515mm(全長×全幅×全高)、ホイールベースは2300mm。日本車で言えば、軽自動車と『マーチ』や『ヴィッツ』などコンパクトカーの中間のボディサイズ。『パッソ』などとほぼ同サイズのクルマだ。
先代のイメージを巧く残しながらデザインされたそのエクステリアは、とても“かわいい”。現代の多くのクルマのデザインが、つり上がった目、大きく開けた口、突き進む明快なウェッジシャエイプで攻撃的になって行く中で、まん丸のつぶらな瞳、とぼけたちょび髭、お椀を伏せたような台形のシルエットは、心を和ませる。
先代の2代目『500』は、Aピラーが立っているため、ロアーボディとアッパーボディーの2つのお椀を重ねたようなサイドシルエットだが、新型ではAピラー下部が前に出て寝ているため、一つの大きなお椀を伏せたようなサイドシルエットにも見える。
プレス向け試乗会で配られたノベルティは、なんとフィアット500の形をしたマウス! そのお椀型は正に手になじみ、初代500のトッポリーノの気の利いたしゃれでもあるのだろうか?