クライスラーがインセンティブを5%アップ

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クライスラーがインセンティブを5%アップ
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1月、2月と前年比で2桁の販売減となったクライスラーグループが、3月1日から思い切ったインセンティブを展開している。 

すでに2月の段階でクライスラーグループが提供するインセンティブは車1台あたり平均3579ドルと業界トップだったが、3月にはこの総額を5%アップし、新モデルイヤー到来前の在庫一掃に努力するという。

インセンティブの内容だが、ほとんどの2007年モデルカーに対して72か月間0%金利、一部の2008年モデルカーにも62か月間0%金利の自動車ローンの提供。この2008年モデルカーにはジープ『コマンダー』、『グランドチェロキー』、クライスラー『アスペン』、『パシフィカ』、『シブリング・コンバーチブル』、ダッジ『ダコタ』、『マグナム』、『デュランゴ』、『ラム・ピックアップトラック』などが含まれる。

さらに、3月中の成約に限り、ダッジ・トラックのエンジンを無料で「HEMI」にグレードアップするキャンペーンも実施中。

この他にも軍関係者には通常のインセンティブに加えてさらに500ドルの値引き、クライスラーのサプライヤー社員に対しても同様の値引きを提供する。

クライスラーではこれまでヒット商品だったジープ・ラングラーが2月は23.3%減、ダッジ・ラムが20.9%減など、相変わらずライトトラック系が苦戦している。一方乗用車は好調で、クライスラー・シブリングは92.5%増、ダッジ・アヴェンジャーは59.6%増となっている。ただし全売上に占めるライトトラックの割合が米のメーカー中でも最も高いクライスラーグループだけに、全体の販売増につなげるのは困難な状況だ。

GM、フォードモーターも追随してインセンティブの強化を行うかは未定だが、今年もビッグ3の販売はインセンティブ競争から抜け出せない様相となってきた。

《Sachiko Hijikata, US editor》

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