三菱自動車は、2008年度から2010年度までの新たな中期経営計画「ステップアップ2010」を発表した。
同社は、2005年1月に三菱重工業を中心とする三菱グループが再建を主導する「三菱自動車再生計画」を策定、リコール事件で失った信頼の回復や事業の選択と集中による収益改善に取り組み、2007年度目標に掲げた「黒字体質の定着」が達成できる見通しとなった。
新しい中期経営計画では、2010年度の目標販売台数(小売)をロシア、ウクライナなどの拡大基調が続く市場や中東、中南米を中心とした資源国での販売拡大で、2007年度見通し133万7000台に対し8万5000台増の142万2000台に設定した。
業績面でも完成車比率の向上による増収増益を見込み、2010年度に売上高2兆7600億円、営業利益900億円、経常利益710億円、当期利益500億円を目指す。
目標達成のため、重点市場で戦える強い商品の投入と販売台数の拡大、コスト低減追求と新車販売周辺事業拡大で安定収益確保、販売戦略に沿ったグローバル生産の効率向上、環境分野での次世代先行技術の開発、持続的成長の基盤となる分野への積極投資に取り組む。