出光興産とコロナは共同で、都市ガス、LPガス、灯油のいずれの燃料も使用できる家庭用燃料電池向け「マルチ燃料型改質器」を開発したと発表した。
新開発の改質器が複数の燃料種に対応できる技術的なポイントは、燃料から水素を取り出す改質反応を行う触媒と、反応に必要な熱を供給する燃焼部にある。従来、都市ガス・LPガスなどの気体燃料と灯油などの液体燃料から同一の改質器で水素を作り出すことは技術的に困難だった。
しかし、これらの燃料を同一の触媒で改質させることができる出光の水素製造技術と、気体と液体燃料を同一の燃焼器で燃焼させることが可能なコロナの燃焼技術を融合させることで、技術的課題を解決し、都市ガス、LPガス、灯油から水素を安定して製造するマルチ燃料型改質器を世界で初めて開発した。
マルチ燃料型改質機は、汎用性が高く、起動時のエネルギー消費量も少なくてすむ。熱応力フリーの設計と耐久性の高い触媒の搭載で4万時間の耐久設計とした。
新開発の改質器は、2月27 - 29日に東京ビッグサイトで開催される「FC-EXPO 2008」の出光ブースで展示する。