11月の新車販売では、コンパクトモデルや燃費節約型のハイブリッドなどが上昇を見せたが、ライトトラック系は落ち込み、結果として前年とほぼ変わらずの売り上げとなった。しかしビッグ3を中心に来年への悲観的な見方が強まり、GMは来年第1四半期の生産プランを11%カットする、と発表した。フォードも同様に7%カットを発表。11月、最も不振を記録したのはGMで、昨年同月比で11%減。クライスラーグループは2%減で、フォードモーターとトヨタは昨年比でほぼ横ばいとなった。好調だったのはホンダと日産で、それぞれ5%、6%増。また11月に飛躍的な向上を見せたのはクライスラーグループの乗用車部門で、クライスラー『シーブリング・コンバーチブル』、ダッジ『チャージャー』、『アヴェンジャー』などの好調を受けてなんと41%増。ただしトラックは13%減で、トータルでは3%減となった。今年に入ってから全体の売り上げを6%落としているGMは、マージンの低いレンタカーへの販売を29%カットする、などの対策をとっている。しかし昨年までのような魅力的なインセンティブを行わなかったライトトラックは15%の減少。GMのピックアップトラックなどへのインセンティブ額は1台平均3136ドルで、フォードやクライスラーを下回っている。モデル別で見ると、ホンダが『アコード』、『フィット』などの好調で乗用車20%増、また日産は『ローグ』クロスオーバー、『ヴァーサ』が健闘。特にヴァーサの売り上げは67%増を記録した。全体としてサブコンパクトの売り上げが飛躍的に伸びた印象で、ライトトラック販売は08年も厳しい状況が予測されている。
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