ホンダのメキシコ工場(ハリスコ州エルサルト)での4輪車生産台数が20万台に達したのを祝う記念式典に出席するため、約10年ぶりにメキシコを訪れたという福井威夫社長は開口一番、「車の量が急増し町の風景も何もが激変しいているには驚いた」と、印象を語った。
福井社長は、メキシコ工場での4輪生産開始当時の立ち上げメンバーのひとりだったそうが、「その頃、工場に行くにも道路はデコボコ道で、工場前の道路は今のようにきれいに舗装もされていなければセンターラインもなかった」と述懐する。
さらに、「工場内の建屋はそのままだが、遠くに見えるレンガ色の岩(石灰岩)が半分近くに削れて小さくなった」とも。地元の工場関係者によれば、削り採ったレンガは敷石に使われているそうで、福井社長が今度訪れる頃には「名物のレンガ岩も無くなっているかもわからない」という。
ちなみに、07年のメキシコの四輪車市場は10年前の2倍以上の111万台を見込んでいる。このうちホンダ車は5万5000台を計画。昨年のシェアは5%で、ランキング7位である。