シンガポール航空は15日、仏トゥールーズで、総2階建ての大型旅客機、エアバス『A380』の量産型第1号機を受領し、機内設備を初めて公開した。シンガポール航空のA380は3クラス客席仕様で、総座席数は471席。
各クラスの座席数は、ファーストクラスを上回るクラスとして新設されるシンガポール航空スイートクラス12席(1階席)、ビジネスクラス60席(2階席)、エコノミークラス399席(1、2階席)。
シンガポール航空A380の機内設備は、5年の歳月を費やして「より広いスペースが欲しい」「睡眠や静かさを妨げないデザインにして欲しい」「機内で過ごす時間も旅の目的に合わせて有効活用できるようにしたい」といった旅客の意見や要望を取り入れて開発された。
スイートクラスはスライディングドアをもつ個室となっており、最上級の設備とプライバシーを旅客に提供する。内装設備は高級ヨットデザイナー、仏コステ・デザイン社のジャン・ジャック・コステがデザインし、日本のジャムコ社および仏シクマ・エアロシート社が製造する。
座席幅はひじ掛け収納時でおよそ1m。就寝時には客室乗務員がフルサイズベッドを設置する。羽毛布団とクッションは仏ジバンシーがデザインした。座席とは別にベッドを装備し、寝る場所と座る場所は分られる。カップルでの利用客は、中央2列の座席をダブルベッドとして利用できる。
シンガポール航空によるA380の初めての運行は、25-26日のシンガポール-シドニー間のチャリティ便を予定。28日から毎日定期運行される。