日産自動車は、飲酒運転の根絶に向けた取り組みの一環として、飲酒運転防止技術についてのトライアルを自治体と開始したと発表した。
飲酒運転による事故の深刻度が増しており、自動車メーカーとして飲酒運転の根絶に向けて、ドライバーに「飲酒したら運転しない」よう促す機能や様々なアルコール検出手段と飲酒運転を防止する技術の開発が大きな課題となっている。
同社が今回、飲酒運転防止技術としてトライアルを実施するのは、エンジン始動時にドライバーの呼気中のアルコール濃度を計測し、規定値を超える場合にはエンジンを始動できないようにする装置だ。欧州の先進的な地域で、官公庁や企業のフリート車を対象に利用が始まっている。同社はこのシステムについて、福岡県北九州市、栃木県県庁および上三川町、神奈川県厚木市と連携し、日本国内でのトライアルを開始した。
具体的には、日常業務で使用する自治体のクルマにシステムを装着し、使い勝手や検出の信頼性などについてモニター調査を実施する。実際に使用したドライバーから得られたモニター情報は、飲酒運転防止技術の研究開発に役立てていく方針だ。