リケンでの取材を終えた我々は、本降りになり始めた雨に追い立てられるように帰途に就いた。帰路も、道路のあちこちで行われている応急処置による“片側通行渋滞”に遭遇したが、被災した人々に比べれば何でもない苦労だろう。
リケンは23日にも生産を一部再開する予定で、すでにトラックメーカーやスズキ(2輪)など、生産再開を表明する企業も出てきた。
しかし、嵐のような報道が終わり、人々の関心が薄れても、失った人命や家屋が戻ってくることはない。あらためて自然が持つ力の強大さを実感するとともに、雨の中で懸命に復旧作業に取り組む人々に頭の下がる思いだった。