【インタビュー】位置情報広告の市場は数千億!? 紙媒体からの転換で大きな可能性

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【インタビュー】位置情報広告の市場は数千億!? 紙媒体からの転換で大きな可能性
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デジタル地図は今や、多くの人にとって身近なものになっている。

クルマの視点でいえば、カーナビゲーションだ。据え付け型のカーナビは日本がリードする分野であり、一方で、最近では欧米で流行した「PND」が注目されている。さらに"数"の上でいえば、携帯電話も見逃せない勢力である。今年4月から緊急通報時の位置情報通知が義務化されたことも手伝い、デジタル地図とGPSの応用サービスやビジネスは今後の成長分野として注目されている。

このGPS+デジタル地図の世界で、「広告ビジネス」にチャレンジするのが、新興企業のシリウステクノロジーズだ。同社は位置情報連動広告「AdLocal」を立ち上げ、ビジネスを拡大している。

7月23日・24日に開催のレスポンス・アークブレイン共催セミナー「カーナビ×ケータイ×PND×デジタル地図の新ビジネス展望」に先立ち、シリウステクノロジーズ代表取締役の宮澤弦 氏に話を聞いた。

◆出稿する「位置」をオークションで販売する

---- シリウステクノロジーズは現在、どのようなビジネスを行っているのでしょうか。

宮澤) 弊社は設立から4年目を迎えているベンチャー企業で、主にモバイル向けの位置連動広告を提供しています。ネット広告のビジネスといいますと、Googleなどキーワード広告が注目されていますが、我々のビジネスは「キーワードを買う」のではなく、(広告出稿したい)「住所を買う」のが特徴ですね。我々はこれを住所オークション型広告事業と位置づけています。

---- 住所を買う、というのは「広告を出したい場所」を買うわけですか。

宮澤) そうです。例えば、"渋谷駅"と"原宿駅"に広告を出したい。その場合のクリック単価をいくらにするかを競り合う形になります。いわゆる人の多く集まる場所は、設定するクリック単価を高く設定するほど露出回数が増えて広告効果が高まる、ということです。

---- 位置の設定とゾーニングはどのように行うのですか。

宮澤) 地図上でポイントしてもらう形になります。その上で、その地点からの半径で広告を出すエリアが決まります。地域型フリーペーパーに近いイメージですが、初期費用や費用対効果を考えると、かなりお得になっています。

---- 現在、どのような媒体に広告を出されているのですか。

宮澤) 最も有名なところでは、DeNAの「モバゲータウン」や価格.comの「食べログ」などがあります。今のところ20媒体、140万人に向けて位置情報広告を提供しています。

---- 位置情報の広告出稿はやはり都市部中心になるのですか。

宮澤) そうですね。その点はフリーペーパーと同じで、東京や大阪の出稿量は多いです。例えば、全国で一番クリック単価が高くなっているのが渋谷ですが、ここでは65円くらいまで競り上がっています。こういったホットゾーンは日々、値段があがる傾向にあります。

---- 広告のジャンルとしては、どのようなものが多いのですか。やはり飲食店ですか。

宮澤) 最終的には飲食店を大きく取り込みたいのですが、現在は「アルバイト募集」や「賃貸物件」、「塾の講師募集」などが多いですね。あとは「デパート」「各種キャンペーン」「レコード店」などです。

---- バイトや塾講師の募集も位置情報広告になるんですか!?

宮澤) そこはポイントがあって、広告主は"大学に中心点"を置くのですよ。そうすると大学生がモバゲータウンで遊んだときに、高い確率で広告がでるようになるわけです。

---- なるほど。欲しい人材がいそうな場所、に広告を出すわけですね。

宮澤) クルマ関係のジャンルだと、レンタカーなどがありますね。


『急成長するGPS/デジタル地図(LBS)ビジネスの未来』
詳細
申し込み
日時
2007年7月23日(月)&24日(火)  
両日とも10-17時
会場
SYDホール(渋谷区千駄ヶ谷4-25-2)
7月23日(月)
講演
NAVITEQ(株) マーケティング部 部長
吉村透 氏
(株)ゼンリンデータコム 常務取締役
コンシューマビジネス本部長・事業開発部長 兼務
藤沢秀幸 氏
インクリメント・ピー(株) 経営企画本部 経営企画部 部長
小川和也 氏
(株)シリウステクノロジーズ 代表取締役
宮澤弦 氏
パネルディスカッション
各社講師(パネリスト)
通信・ITSジャーナリスト
神尾寿 氏(パネリスト)
レスポンス 編集長
三浦和也 氏(コーディネーター)
7月24日(火)
講演
KDDI(株) コンシューマ商品企画本部 auサービス企画部
ライフサポートビジネスグループ グループリーダー 課長
幡容子 氏
(株)ナビタイムジャパン 代表取締役社長 兼 CEO
大西啓介 氏
インクリメント・ピー(株) 第二商品本部 第三企画営業部 部長
河野一嗣 氏
(株)ゼンリンデータコム 代表取締役会長 兼 CEO
林秀美 氏
パネルディスカッション
各社講師(パネリスト)
通信・ITSジャーナリスト
神尾寿 氏(パネリスト)
レスポンス 編集長
三浦和也 氏(コーディネーター)
《神尾寿》

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