プジョー『207CC』の最大の魅力は美しく流麗なエクステリアデザインだろう。鼻先が伸び、大きなヘッドライトが組み合わされたフロントマスクは、ひと目で207ファミリーとわかる存在感を放っている。
CC専用デザインとなる、大きく傾斜したフロントガラスから後方はカブリオレらしい軽快感に溢れている。そして207CCになってもっともデザイン上の進化を感じさせてくれるのがクーペ時のフォルムだ。
『206CC』のときは小さなボディにリトラクタブルハードトップを組み合わせていたので、ルーフを収めるトランク部分が大きくなってしまい、それが目立って見えた。事実、トランクリッドが大きかったので、それをカモフラージュするためにキャリアを装備し、リッド表面にも凹凸を設けていた。
だが、207CCはボディサイズがひと回り大きくなったことでデザイン的にも余裕が増し、ルーフを閉じた状態ではクーペモデルのような、まとまりのあるフォルムを手に入れている。全高もハッチバックよりも75mmも低いので、スポーティな印象が高い。
リヤガラスも傾斜が大きくなり、ガラスの付け根にシルバーのパネルを組み合わせることで、デザイン上の難関でもあるトランクリッドの間延びした雰囲気を巧みに払拭している。
プジョージャポン サービス部品部の鈴木聡さんは「プジョーは全世界で50万台ものクーペカブリオレを販売した実績を持つ、マーケットリーダーであると自負しています。207CCはプジョースタイルセンターが、その経験を生かしてデザインした自信作です。オープン時はもちろん、クーぺ時にも流麗なフォルムを体感していただけると思います」とコメント。
この流麗なスタイルならオープンカー愛好家ではなくても、そそられてしまうに違いない。