【IRLインディ500】大荒れ500マイル、フランキッティが初制覇!

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5月27日メモリアルディ(戦没将兵記念日)の日曜日、世界3大レースのひとつインディ500の決勝が行われた。

当日現地は上空を厚い雨雲が覆い、朝方には激しい雨が降るあいにくの空模様。当初はレース順延も懸念されたが、正午近くに雨は上がりコースの乾燥作業も終了。定刻にグリーンフラッグが振られた。

前半は5台のマシンがクラッシュで戦列を去り、スタートから順位は頻繁にシャッフル。全周回半分を終えた午後3時過ぎ、空は再び暗くなり、直前のアクシデントによる巡航中、ついに大粒の雨が落ち始めた。113周、レースは赤旗中断となった。

中断前の最後のリスタートは、トップ3がマルコ・アンドレッティ、トニー・カナーン、ダニカ・パトリックのオーダーからだった。ここで絶妙のリスタートを決めたカナーンがマルコをかわした瞬間、後方でこのレース5度目となるクラッシュが発生。イエローコーションの巡航中走行に降り出した雨で、カナーンをトップにレースは長い中断となる。

雨が上がり、コースの乾燥作業が終わった午後6時、114周からレース再開した。ここからしばらくはアクシデントも無く早い展開でレースは進み、グリーンフラッグ下でのピットストップが始まった。

しかし150周に発生したクラッシュを皮切りに、イエロー明けのリスタート時、アクシデントが続出。直前までトップを走行しイエロー下でピットインしていたカナーンが、次には上位グループに居たマルコ・アンドレッティらが多重クラッシュ、11台がリタイアとなった。

そして163周に発生したアクシデントでイエローコーションが振られた直後、再びサーキットを雷雨が襲い、レースは166周に短縮され異例のイエローチェッカーで終了。この時点でトップに居たダリオ・フランキッティが悲願のインディ初制覇を果たした。

フランキッティ、2位のディクソン、3位のカストロネベスらは、日没と三度陰り始めた空模様を睨み、ノーストップの賭けに出て上位集団を形成していた。

日本勢はチームのウィング調整失敗に泣いた松浦が16位、給油口のトラブルで序盤に周回遅れとなってしまった安川が21位で、インディ500決勝の長い一日を終えた。完走は果たしたものの破損を受けたマシンも数台という大波乱のレースとなった。

なお26日に同サーキットで行われたインフィニティプロシリーズ第4戦では、スタート直後のアクシデントに巻き込まれマシン破損をした武藤英紀が、最後尾から追い上げて5位フィニッシュ。シリーズポイント2位を堅守した。

《ケニー中嶋》

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