大矢アキオ『喰いすぎ注意』…クルマ好きご用達ラーメン

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一丁目、六丁目、ワオ!

いっぽうで、こちらに住んでいると「日本のようで日本じゃない」商品に遭遇する。前々回本欄で記したのはその一例だが、筆者が研究を進めるうち、ラーメンにそうした商品が多いことに気がついた。日本で発達した数々の技術改良の賜物でありながらも、外国でもつい製造でき売れてしまいそうなところが、その理由であろう。

まずはイタリアのアジア系食糧品店で見つけた一品から。懐かしい『出前一丁』かと思いつい手にとってしまったのが、『SUPER六丁目』である。中国製だが、メーカー名まで日本企業風だ。

思わず、志村けんの東村山音頭におけるエンディング「一丁目、一丁目、ワオ!」と叫んでしまったのは、いうまでもない。ちなみに、背面の説明書きは英文のみ。イタリア向けはフィレンツェの会社によって輸入されていて、伊語に翻訳されたシールが貼り付けられている。

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スタビ標準装備のラーメン

しかし日本人にとってインパクト溢れるのは、次に紹介する長期保存生麺である。フランスのある有力スーパーのエスニック食品コーナーで発見したものだ。その名は『日式ラーメン』。日式とは、ハングル語における和風のことだ。そのへんからして、すでに真正・日本モノではない。裏を見たら、中国メーカーの韓国工場製だった。

原材料は英・仏のほか日本語でも印刷されているのだが、その日本語が面白い。さまざまな調味料名が列記されたあと、いきなり「ブドウ糖は酸っぱい」と記されているのだ。

自動翻訳ソフトを使用したのか知らないが、なぜネイティヴの日本人にチェックしてもらわなかったのか気になる。輸入元のフランス企業名が、シールではなくバッチリ袋に印刷されているところからして、日本語は単なる“ムード”なのかもしれない。

日本の食品パッケージに、イタリア人やフランス人が見たら不思議がる文章が、雰囲気づくりに書かれているのと同じか? それにしては詳細に記されているところからして、「ひょっとして在欧日本人にも売れるかも」という野望が感じられる。

それはともかく、読み進むと、さらに目を丸くさせる文字が躍っていた。「スタビライザー」が入っているではないか。安定剤のことだろうが、日頃クルマ関係のスペックを読み慣れた目には、ドキッとくる。「厚くなっているエージェント」とは、コショウのところに記されている一内容物だが、思わず新車のプロモーションに熱くなっている電通や博報堂の人が頭に浮かんでしまう。

《大矢アキオ Akio Lorenzo OYA》

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