新型ホンダ『シビック・タイプR』のエンジンは『インテグラ・タイプR』と大部分は共通だが、より細部が磨き上げられ、さらなるパワーアップ果たしながら、爽快なフィーリングを手に入れているという。
新型シビック・タイプRの開発責任者を務めた、本田技研研究所の假屋満さんは「新型シビック タイプRはインテグラタイプRに比べて、ボディが重くなってしまうので、さらなる高出力化が不可欠でした」
「チューニングのポイントとしては、スロットルボディの大型化やインテークマニホールドのショート化を行なっています。さらに『NSX』のエンジンで採用した、ヘッドポートの表面を滑らかに仕上げるという、細かい手法を採用することで、吸気抵抗を低減しています」
「また、新型シビック・タイプRでは、電子制御スロットルのドライブバイワイヤーを採用して、よりレスポンスに優れたフィーリングを実現しています。同時に6速MTも1−3速を約4%ローレシオ化して低速時の加速性能を高め、逆に4−6速は1%ハイレシオ化することで、爽快な伸び感を作り上げています」
「車両重量はインテグラ・タイプRよりも重くなっていますが、これらの改良により同等の動力性能を発揮してくれます」という。
シビック・タイプRとインテグラ タイプRのスペックを比べてみると、最高出力で5ps、最大トルクで0.9kgmでシビックが上回るに過ぎないが、そのフィーリングには性能を上回る心地よさが表現されているようだ。