クライスラーグループはシカゴオートショー(シカゴモーターショー)で2008年モデル新型ダッジ『ダコタ』の「ララミークルーキャブ」を発表する。
昨年は売り上げが低調だったピックアップトラックだが、今年はガソリン高がややおさまり、クライスラーでは売り上げの回復に大きな期待を寄せている。その姿勢が現れた新型ダコタは、ヘッドライト、グリルなどのデザインが刷新され、よりアグレッシブなイメージを打ち出している。
2003年にリモデルされたダコタは昨年は26.9%の売り上げダウン、と不調だった。しかし新型は4.7リットルV8エンジンでパワーは290hpと、現行モデルより25%もパワーアップ。スタンダードモデルは3.7リットルマグナムV6エンジンで210hp。V8エンジン仕様はE85対応でグリーンさも強調している。
インテリア面では、インスツルメントパネル、センターコンソールなどが新しくなった。ダッジによると、新しいインテリアはエルゴノミクスを考慮したコックピットで、快適さと共にシート下のストレージなどのユーティリティも強化。様々なライフスタイルに対応できる、という。
かつてコンパクトピックアップは、より大きなフルサイズピックアップに乗りたい人がエントリーモデルとして乗る車、と考えられて来た。しかしクライスラーの独自調査によると、現在はコンパクトピックアップからフルサイズに乗り換える人は全体の10%に過ぎず、コンパクトピックアップが以前とは違うマーケティングにシフトしつつある。
そのためダコタはコンパクトピックアップをエンドモデルと考える人にアピールする形で改良された。
新型ダコタがクライスラーのV字回復の原動力になるのか、今年のセールスに注目したい。