BMW AGのノルベルト・ライトホーファー会長は、2006年第3四半期の決算で「我々は、過去最高の年間販売台数を記録するだけでなく、税引き前利益40億ユーロという目標についても達成する見込み」と述べた。
第3四半期の連結売上高は、前年同期比1.4%減の115億5700万ユーロと微減だったが、税引き前利益は9.4%増の7億2000万ユーロだった。税率の引き上げにより、四半期ごとの純利益は0.7%減の4億5200万ユーロで、普通株の1株当たり利益は1.5%増の0.69ユーロだった。
2006年1−9月までの連結の税引き前利益は同34.9%増の32億4800万ユーロと過去最高となった。これは第1四半期に発生したロールスロイス社株の他社転換債の一時利益3億7500万ユーロが含まれている。昨年、収益は転換社債オプション上の公正価格ロスがマイナスの影響を与えた。一時利益を除外した収益は9.5%増の28億8800万ユーロだった。税引き後利益は32.5%増の21億8700万ユーロで、売上高は同6.2%増の363億6800万ユーロだった。
生産事業の営業キャッシュフローは、BMW『X5』、マイナーチェンジを行ったBMW『X3』、『MINI』などの試作車の生産のため、同23.5%減の39億9800万ユーロだった。
為替変動と、原材料費の高騰が第3四半期でも減益要因となって影響した。為替による影響は昨年に比べてより厳しいヘッジング・レートにより、さらにマイナス要因となる見込み。
BMWでは、これらのマイナス要因に対して効率性と生産性を向上させることで対応し、過去最高の販売台数だけでなく、モデルミックスの向上により、通期の好業績を予想している。他社株転換社債の一時利益を除いても、税引き前利益は昨年より増加する見込み。