上空に寒気が入ったため、会期中は雲量がやや多め。蒼空に競技機がスモークで美しい軌跡を描いていく、とはいかなかったが、普段はレースマシンが疾走するサーキットの上をレシプロ機が乱舞する様は、まさに圧巻。
ツインリンクもてぎで3−5日の3日間、「2006“オートボルテージュ”アエロバティックス日本グランプリ」が開催された。
出場しているのは世界最高峰のパイロットたちで、ループ(縦宙返り)、ロール(横転)などの基本技はもちろん、テイルスライド(垂直上昇−静止−反転)、ラムシェバック(前転、スピン)といった、普通なら回復不能の失速を引き起こしてしまうような高度な技も難なくこなしていた。
3年前の2003年に競技機が墜落、パイロットが負傷する事故を起こしたということもあって、以前のようなきわどい(!?)飛行は見られなかったが、世界トップクラスのアクロバット競技が日本に帰ってきたのは、ファンにとっては嬉しい限り。来年以降も毎年開催する計画というから楽しみだ。