【インプレ'06】伏木悦郎 トヨタ『エスティマ』 上質ミニバンの見本

試乗記 国産車
【インプレ'06】伏木悦郎 トヨタ『エスティマ』 上質ミニバンの見本
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やっぱりこうなっちゃうんだな。3.5リッターのV6エンジンが与えられた新型『エスティマ』を最初に手にしたときの感想である。

3代目は、フロントミッドのFRからFFへと大転換した先代とは違って、デザイン的にも『トヨタの天才卵』と表現された初代と通じるキレと深みを取り戻している。シンプル/クリーンな佇まいを持ちながら、全体のプロポーションで魅せる質感が印象的。

ステアリングを握っても、ミニバンにおけるプレミアムとはこういう感じ?と思わせる見た目とタッチで高い商品性をアピールしてくる。

さすがだなあ、と感心しながら走らせると280ps/35.1kgm のV6パワーは、これまでとはまるで違う過剰性を伴うスピードを手に入れていることを実感させる。

余裕があるという意味ではプレミアム感がより高まったといえるが、リファインされた2.4リッター直4エンジン搭載車の必要じゅうぶん感を考えると、「最後はパワー勝負」は時代感覚として少し古い。

■5つ星評価
パッケージング:★★★★★
インテリア/居住性:★★★★☆
パワーソース:★★★★☆
フットワーク:★★★★☆
オススメ度:★★★★★

伏木悦郎| 自動車評論家
70年代にレースを志し富士スピードウェイで参戦。その間偶然知り合った自動車雑誌編集者にスカウトされる形で業界入り。78年から一貫してフリーランス。FRの魅力に傾倒し国産車によるコンパクトFRの再生が宿願。

《伏木悦郎》

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