10日に発表されたトヨタ自動車の新型『カローラフィールダー』には、ワンタッチ格納リヤシートが採用されている。このシートを設計した発端は、技術者からの提案だった。
開発を担当した、同社商品開発本部第2トヨタセンター製品企画チーフエンジニアの藤田博也氏によると、顧客からのマーケティング情報が動機ではなかったという。先代の9代目カローラは完成度が高く、不満やクレームがほとんどなかったそうだ。
10代目を開発するに当たり改善点の洗い出しを進めたところ、技術者からシートアレンジに関して、従来のダブルフォールド方式はやりにくいという発言があったのだという。従来型はダブルフォルト機能が付いていても、作業の煩わしさのために、とくに女性は、充分に利用していないと思われた。
そこで今回、荷室側面にあるレバーを1回引くと、スプリングを利用してダブルフォールドを1度に自動で行う、ワンタッチ機構に変更したのだそうだ。
ワンタッチにしたことで挟み込み事故が発生しないか気になるが、藤田氏によると、座面の跳ね上げ力は2kg重程度で設計しており、幼児が座ったままの状態でレバーを誤操作しても挟み込みの心配はないとのことだ。