スッキリしたなかに美しいラインが見えるボディフォルムはなかなかのモノ。虚飾のないラグジュアリーな雰囲気な感じさせてくれるインテリアも好感だが、唯一メーターパネルの光沢のあるデザインは不満点だ。
サスはノーマルとスポーツで切り替えができ、スポーツモードでは、路面の凹凸を感じさせる味付け。が、乗り心地は我慢できるレベルでまとまっている。
アクティブスタビライザーの偉力は大きい。スポーティなコーナリングでのロール角がぐっと小さくなり、ハンドリングの応答もしっかりとクイック感が出る。また可変ギヤレシオをもったステアリングのおかげで高速レーンチェンジも、ワインディングのタイトなコーナリングでもハンドリングの挙動に唐突感がなく、心地よく操縦できるのはさすがだ。
ブレーキ、サスペンション、パワステを統合制御のVDIMはなかなかよい。が、電子制御のブレーキは初期の効きが悪く不満なところだ。動力性能は0-400m加速を15秒台で走り切る雰囲気で、このクラスとしては抜群な速さで気持ちよい。
■5つ星評価
パッケージング:★★★★☆
インテリア/居住性:★★★★☆
パワーソース:★★★★★
フットワーク:★★★★☆
オススメ度:★★★★★
津々見友彦|モータージャーナリスト
第1回日本GPに出場。日産、トヨタ、いすゞの元ワークスレーシングドライバーを経て、モータージャーナリストとして活躍。カー・オブ・ザ・イヤー選考委員。その他にポルシェクラブドライビングスクールの校長も務める。