スズキは『スイフト』以降、小型車について男性志向のデザイン、キャラクターを前面に押し出してきた。『SX4』(4日発表)は、スイフトに比べるとマイルドな性格付けだが、メインターゲットとなる購入層はやはり男性中心であるという。
「トヨタ『ヴィッツ』や日産『マーチ』が老若男女、幅広いユーザーを対象にしているのに対して、ウチは男性中心。対象となるユーザー層を自ら狭めているとも言えますが、スイフトの場合、キャラクター付けを明快にしたことで大手のコンパクトカーと思ったより競合しないんです。SX4も同じような状況になると思います」(四輪国内営業業務部・柳泰三宣伝グループ長)
スポーティなコンパクトハッチとして人気を博したスイフトは、デビューから1年以上が経過した今も月販4000台前後と、安定した売れ行きを示している。SX4の販売目標は年間1万5000台、すなわち月平均1250台とかなり控えめな数字だが、文字通りニッチモデルであるだけに、ユーザーの反応次第では販売が大いにブレイクする可能性もある。
それにしても“女性狙い”が販売成功の秘訣のように言われている今日、スイフトを男性狙いで成功させ、続くSX4もまた男性主体のキャラ付けとは、“逆張りのスズキ”“ニッチのスズキ”は健在だ。