富士経済は、今年1月から4月にかけて、今後ますます関心の高まるセキュリティ関連市場36品目を調査し、その結果を報告書「2006セキュリティ関連市場の将来展望」にまとめた。
2008年のセキュリティ市場は5600億円、2005年比34%増に成長すると予測、消防法改正による住宅用火災報知器取り付け義務化、画像記録装置のリプレイスなどセンサ系・映像系セキュリティの需要が拡大すると見ている。
このうち、車載ドライブレコーダは2008年に2005年比2倍の45億円に拡大すると予測している。現在の交通事故の実況検分には限界があり、客観的な証拠物が望まれているが、車載ドライブレコーダは運転状況や事故前後のデータを記録し閲覧することも可能だ。現在はタクシー業界を中心に事故状況の解析やドライバーの教育で採用されている。
今後一般乗用車に浸透すれば、国内自動車市場7500万台と潜在需要が大きいため、新規参入の動きが活発化している。ただ、市場拡大には、法的整備が必須条件で、事故前後の記録や映像が証拠能力として担保される信頼性を得ることも重要だ。コストが下がり、信頼性が認知されれば、自動車への標準搭載機器として2008年以降にさらに市場拡大すると予測している。