Aクラス チョコ振る舞い vs 147 黒ルーフ仕様

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先週末、イタリアのカーディーラーでは、ちょっとした特別仕様車の発表会合戦が展開された。

まずメルセデスベンツ・イタリアは、『Aクラス』の特別仕様車「チョコレート・エディション」を発売した。

ボディ色は黒メタリックのみだが、「カカオブラック」「レッドペッパー」「ジャンドゥイア(註:トリノの名物チョコ)ブラウン」「バニラベージュ」と名づけた特別レザー内装と組み合わせた。シートとドアミラー付近には、「ChocolAte EDITION」のエンボスとサインが入る。

ベース仕様は、「エレガンス」と「アヴァンギャルド」で、エンジンはディーゼル3種類、ガソリン3種類から選べる。

また、先週1週間、イタリア全国のメルセデスベンツ・ディーラーでは、高級チョコ試食会が開催された。これは、トリノの老舗チョコレート店、ヴェンキとのコラボレーションによる。そのために、全国170のショールームに10トン分、100万個のチョコを用意。夕方5時から8時までという、イタリアのディーラーとしては、異例の“残業体制”で臨んだ。

先代Aクラスは、イタリアで成功。現行型もコンパクト・マルチスペースのセグメントで、ライバルのフィアット『イデア』/ランチア『ムーザ』を引き離してクラス登録台数1位の月が続いている。今回のチョコ仕様は、さらなる拡販の起爆剤といえよう。

いっぽう、迎え撃つアルファロメオは、18−19日の週末、アルファ『147』の特別仕様「ブラックライン」のディーラー発表会を行なった。

これは、ルーフを光沢あるブラックに塗って、ツートーンカラーとしたものである。全エンジン、3/5ドアがあり、基本色は赤、グレー2色、ブルーから選べる。価格は、1万8950ユーロ(約265万円)から。

こちらは販売でVW『ゴルフ』と接戦を強いられているアルファ147の、当面の話題づくりといえる。従来、イタリアのディーラーは、日本に比べて商売っ気に乏しかった。しかしプレミアムカーといえども、「コラボ」ものや、ツートーンもので客を引く時代がやってきたようだ。

ちなみに、Aクラス・チョコレート仕様には、高級チョコレート1kgが、もれなくプレゼントされるという。チョコ欲しさにAクラスを購入するイタリア人は、さすがにいないと思うが……。

《大矢アキオ Akio Lorenzo OYA》

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