いよいよF1の2006年シーズン開幕が近づいてきた。開幕戦の地は、猛暑が予想されるバーレーン(決勝3月12日)。既存の10チームに加えて、日本のプライベートチーム=スーパーアグリF1を加えた全11チームは予定されたテスト日程をほぼ終えて、フライ・ア・ウェイの準備を整えたはず。開幕直前の戦力予想をしてみよう。
以下は、今季のエントリーチームがコンストラクターズ選手権における昨年の成績順に並んでいる。チャンピオンチームのルノーを筆頭にして、F1デビューをバーレーンGPで果たす予定のスーパーアグリまでがエントリーを済ませている。
ルノー マクラーレン・メルセデス フェラーリ トヨタ ウィリアムズ・コスワース ホンダ レッドブル・フェラーリ BMWザウバー MF1トヨタ トロロッソ・コスワース スーパーアグリ・ホンダ |
まず、2005年シーズンから大きく体制を変えてきたのは6チーム。ウィリアムズはBMWとの関係を解消してコスワースから有償でV8エンジンを供給される。B・A・Rはホンダが100%の株式を取得してオールホンダとなったが、スタッフ他の体制は2005年と大差はない。昨年、予想以上の活躍を見せたレッドブルはフェラーリから有償でV8エンジンの供給を新たに受ける。
旧ザウバーはBMWが100%の買収を完了してメーカー系F1コンストラクターの道を歩み始めた。MF1は旧ジョーダンをベースにしたロシア系のプライベートチームだが、予算を含めて本当のスタートは2006年から始まると言ってもいい。トロロッソはイタリア語でレッドブルの意味だが買収以後の旧ミナルディ体制からの変化は著しい。
だが、F1では継続性こそが勝利のカギと言われることも覚えておいてほしい。そうした意味からもチームの実力はこのゼッケン順と考えていいのだろうか? いやいや、今年のF1はかなり良い意味で定説を覆してくれそうな雰囲気に満ちている。次章ではチーム毎に、それも期待をかけられる順に並べかえて、現状の様子を解説しよう。