【新年インタビュー】なぜウィルコムは車載市場に注力できるのか?

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【新年インタビュー】なぜウィルコムは車載市場に注力できるのか?
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ハンドオーバー速度に問題なし

---なるほど。しかし、電波出力が小さいということは、クルマから見た時は不利な要因とは考えられませんでしょうか。例えば高速移動中であるとか、これまでPHSは携帯電話よりも切れやすいのではないか、というイメージを持たれていた。

荒木 まず高速移動中の不安についてですが、そういったイメージの中には90年代のPHSに持たれた印象があると思います。当時はハンドオーバー(基地局間切り替え)の速度が遅く、確かにクルマの速度では厳しい部分はありました。しかし、現在ではハンドオーバー技術が進歩しており、シームレスな切り替えを実現しています。高速移動中の品質に関しては、携帯電話に比べて遜色ない性能を実現しています。

---クルマの移動速度ではまったく問題がない、と。

荒木 その通りです。社内の実験映像ですが、東北自動車道でウィルコムの端末で時報を聞きながら走り続けたものがあります。もちろん、途切れたりしていません。実は、この映像はホンダさんにも見ていただいて、「クルマでウィルコムを使っても大丈夫だ」と納得していただいたのですよ(笑)。

---カバレッジエリアはいかがでしょうか。PHSというと携帯電話より狭いというイメージがありますが。

瀧澤 こちらも拡大しています。あと2カ月くらいかかりますが、人口カバー率で99%に達します。我々の強みとして「基地局設置が安い」という点がありますので、人口密度が低い地域でも携帯電話より少ないニーズでも基地局設置ができるフレキシビリティがあります。

---道路のエリアカバー率はいかがでしょうか。

荒木 高速道路はほぼカバーしていますが、地方郊外部では人家を離れるとカバーし切れていない部分があるのは事実です。特に現在はNTTの回線網をバックボーンに使っているので、それがない場所は難しい。近い将来にはNTT網への依存をしないバックボーン構成を考えていますので、ここは今後の課題になります。

---道路のように人家のない場所にも存在するものをカバーするのは、マイクロセルだと逆に難しい部分もありますね。

荒木 むろん、技術的な部分でも課題解決の取り組みはしています。まず基地局側では現在、電波出力をあげずに飛距離を上げる新たな通信技術を導入する予定です。また端末側のアンテナ技術の改善もあわせて行います。これらを総合すると、1基地局あたりのカバーエリアはFOMA並にはなると思います。エリアの課題は次第に解消されます。

---基地局のさらなる増強と、技術的に電波到達距離を伸ばすアプローチ。これらが実現していけば、マイクロセルの優位性の部分のみが際だつという形になりそうですね。

“つながるクルマ”本命インフラ議論
詳細
申し込み
日時
2006年2月6日(月)
午前10時30分−午後6時
会場
東京コンファレンスセンター品川
公開ディスカッション
日産自動車 先行車両開発本部IT&ITS開発部 主管
福島正夫 氏
本田技研工業 インターナビ推進室 室長
今井武 氏
ウィルコム 執行役員 ソリューション営業本部長
瀧澤隆 氏
ITS事業企画 取締役社長
小池建四郎 氏
通信・ITSジャーナリスト
神尾寿 氏
おかげさまで好評に付き、現在、椅子席のみの受付となっております。
《神尾寿》

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