トヨタ自動車の渡辺捷昭社長は30日、組合が4年ぶりにベースアップを要求することになった今春闘について、「現状認識について、組合としっかり論議したい」と語り、現時点ではベアに慎重な姿勢を示した。
渡辺社長は論議するテーマについて、景況に対する認識をはじめ、原材料費や原油価格の上昇など自動車産業を取り巻く情勢変化を挙げた。そうしたなかで国際競争力の確保や生産性の向上などをどう確保していくのか「じっくり、スリ合わせしたい」と述べた。
トヨタ労組は2002年以来となるベア1000円の要求を決めており、賃金制度維持分とともに、2月中旬に要求する。トヨタのベアは昨年まで4年間見送られている。