2代目のスタイリングも、さすがに納得のゆくものだ。ショートノーズのモノボックスをかっこよくデザインしてしまうあたり、メルセデスの実力を感じる。
インテリアはメルセデス流儀の大人びたデザイン。若々しさがなくなったのはもの寂しいところだが、じゅうぶんな広さを持たせたリヤの居住性や、使い勝手をアップしたラゲッジルームの作り込みなどに満足している。
走りのトピックで特筆すべきところは、乗り心地がグッとよくなったこと。ゴーカート的な乗り味はグッとマイルドになった。シリーズ中のベストライドはやはり185/65R15サイズタイヤを履く、A170シリーズだ。195/55R15サイズを履くA200はピッチングが感じられ、ちょっと落ち着かない印象。
ただし、それだけにA200はスポーティなハンドリングを味わえる。もっとも、極端にスポーティな訳ではないが、ナーバスではなく、実用ユースのなかにスポーツのエッセンスを実感できる雰囲気には好感が持てる。A170ともにリニアリティがあり、高速でも安心感があるのはさすがはドイツ車の面目躍如といったところだろう。
動力性能はA170で0-400m加速は18秒台、A200で17秒台で走りきる雰囲気で、パフォーマンス的には不満はない。CVTはマニュアル・モード付で使いやすい。
■5つ星評価
パッケージング:★★★★★
インテリア/居住性:★★★★☆
パワーソース:★★★★☆
フットワーク:★★★★☆
オススメ度:★★★★★
津々見友彦|モータージャーナリスト
第1回日本GPに出場。日産、トヨタ、いすゞの元ワークスレーシングドライバーを経て、モータージャーナリストとして活躍。カー・オブ・ザ・イヤー選考委員。その他にポルシェクラブドライビングスクールの校長も務める。