マツダがIAAに持ち込んだのは、“ALIVE”がテーマのデザインコンセプト『颯爽』。今後、マツダは東京モータショー、デトロイトモーターショーなど国際自動車ショーに各地域のデザインセンターの手によるデザインコンセプトを持ち込む計画で、この颯爽がその第一弾となる。
フランクフルトにある欧州デザインセンターが作り上げたデザインコンセプトは、若者にアピールするルックスを前面に打ち出した、都市型ライトウェイト、Bセグメントの3ドアハッチバックだ。
フロントフェイスやダッシュボード内の表示などには「障子エフェクト」と銘打たれたアイディアが盛り込まれたが、これはターンシグナルやワーニングライトなどが点灯すると、ちょうど障子に影絵が投影されるように浮かびあがってくる仕組み。スケルトンというよりも「ALIVE=生き生きとした」で暖かみのある効果が特徴。
各国発とはいえ「障子エフェクト」といい、ネームではないが「歌舞伎の隈取り化粧を思わせる」ウィンカーのデザインといい、日本的なテイストが随所ちりばめられている。
搭載されたUSB2による情報通信システムは、昨今の若者に必須の音楽ダウンロードも可能。あえて無線LANではなくUSB2を採用したのは、よりダイレクトな接続を実現するためだ。
なお、これまでのマツダのコンセプトカーの例では、漢字のネームが冠せられたモデルはいわばスタディモデルのような格好で直接市販化に結びつくものは無かったが、部分のアイディアが反映されるケースも多かった。颯爽のフェンダーからサイドに流れるライン等も、次期『デミオ』のフォルムに影響を与える可能性があるようだ。