【プジョー1007海外リポート】その1 革新的な機能を備えたハイトワゴン…河口まなぶ

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プジョーとして初の4ケタ数字車名が与えられた『1007』。4ケタを与えた理由はプジョーいわく、「既存モデルをベースに革新的な新機能を搭載して開発された車両を意味する」からだという。

1007における革新的な新機能とは何か? 写真を見てわかるように、ボディ側面のほとんどを占める大開口のスライドドアを両側に与えたところ。これをして車名の数字は4ケタとされた。もちろんそれは同時に、既存のラインとは別路線のモデルであることの証でもある。

ややこしいのはプジョーではすでに『107』という通常の3ケタ数字車名のモデルが存在すること。だから多くの人は1007と107は兄弟車だと考えるがそれは勘違いで、じつは2台はまったくの別物。事実107はPSAとトヨタの共同開発によるコンパクトカーで、シトロエン『C1』やトヨタ『アイゴ』とプラットフォームを共用する。いっぽうの1007はすでに日本でも発売されるシトロエン『C2』とプラットフォームを共用。つまり1007は107のひとつ上のレンジに位置するのだ。

さらには1007の革新的新機能の大開口スライドドアが、日本ではすでにトヨタ『ポルテ』が片側だけだが採用していること。107とアイゴにおけるプジョーとトヨタのコラボレーションがあるだけに、1007のスライドドアはポルテと…と思うのだが、それは関係がないようだ。

全長3731mm×全幅1686mm×全高1620mmという数字からわかるように、1007は極めて全長が短く、背が高い。もっともこうしたフォルムは、たとえコンパクトでも背高が多い日本市場にとっては見慣れたもの。だがそうした日本のハイト系と圧倒的に異なるのは、ピニンファリーナの手がけたスタイリングが生活臭を感じさせず眺めているだけで楽しくさせてくれるところにある。

プジョーのアイデンティティである精悍なネコ科の顔は近年徐々に大きくなりつつあるが、1007ではそのユニークなフォルムゆえ『407』ほどデカい顔にはなっておらず自然だ。そして「さすがピニンファリーナの仕事!」と思えるのはスライドドアのレールの処理で、これを日本車のように隠すことなくあえてシルバー塗装としながらリアに回り込ませてデザイン上のアクセントした辺りはじつに見事。しかもそのレールを境目としてリアウインドとテールレンズをわける辺りには、素直にデザインの力を感じるのである。(つづく)

《河口まなぶ》

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