【D視点】シトロエン C4 …パリコレ発のカボチャ

シトロエン『C4』が日本市場に導入された。おっとりした感じの『クサラ』の後継とは、にわかには信じがたい変身ぶりだが、細部にはシトロエンを感じさせるところもあり、シトロエンファンはほっとさせられる。

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★フランス娘がやきもち

シトロエン『C4』が日本市場に導入された。おっとりした感じの『クサラ』の後継とは、にわかには信じがたい変身ぶりだが、細部にはシトロエンを感じさせるところもあり、シトロエンファンはほっとさせられる。

フロント回りは、『C5』のマイナーチェンジから始まった、シトロエンのエンブレムをモチーフにしたグリルを採用。この顔は結構インパクトがあるわりに、どこか憎めないところもあって魅力的だ。

ボディのデザインは硬からず柔らかからず無難な調子だけに、全体のきれいなプロポーションが際立つ。しとやかなフランスのお嬢さんというより、ウェルプロポーションでビビッドなイタリア娘といった印象で、地元フランス女性からはブーイングが出そう。

5ドア・サルーンと3ドア・クーペとでシルエットが違うのも最近のクルマでは珍しく、シトロエンがC4ではデザインを重視したことをうかがわせる。

いっぽうインテリアでは、随所にシトロエンらしさが残されている。まずは“センター固定式のステアリングホイール”。

この方式によりドライバーの安全性が大幅に向上したそうだ。エアバッグ位置が回転せず固定なので、展開時のエアバッグ性能が最適化できるのだ。読みやすさを狙った、センターの“透過式インストルメントクラスター”や、“エアコンと同調させた香り機能”などの気のきいた新機能が盛り込まれている。

昔のシトロエンにも、衝突時にドライバーが外に投げ出されないように工夫したステアリングホイールがあったし、センターのメーターにもどこか昔の面影がある。

これまでシトロエンのユーザーは、人と違ったクルマに乗っていることに密かな優越感をもっていたようだ。C4のユーザーは、エクステリアデザインの美しさを誇ると同時に、工夫されたインテリアを密かに楽しむことになる。


D視点:デザインの視点
筆者:松井孝晏(まつい・たかやす)。東京造形大学教授、デザインジャーナリスト。元日産のデザイナーで、『Be-1』をプロデュースした。

★フランス娘がやきもち
★独創と普遍のバランス、アンバランス
★道具に憧れるためには
《松井孝晏》

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