新型日産『セレナ』(31日発表)の前席のインパネは小物が置けるトレイ状になっている部分が多い。その一番大きな助手席前のトレイには、丸い小さなエアコンの吹き出し口がトレイに向けて設置されている(「20G」と「20RX」に標準装備。他はオプション)。
このトレイは“インストクールトレイ”と呼ばれ、エアコンの風をトレイに当てることで、そこに置いたジュースや食べ物が日光で温まるのを防止する効果があるそうだ。
日産自動車商品企画本部の今本裕一さんは「このトレイはジュースを冷やすというよりも、食べかけのチョコレートが溶けないように、冷気を当てようというものです。クールボックスのような、強力な効果はありませんがユニークな装備だと思います」
「他にも新型セレナには前席と3列目の会話が簡単にできるように、インカーホンという装備もオプション設定しています。これは運転席と3列目に小型の専用スピーカーとマイクを設置し、大きな声を出さなくても離れた席で会話ができるというものです」
実際にインカーホンを試してみたが、確かに鮮明に会話をすることができた。普通の会話程度の声の大きさでも、マイクが声を拾ってくれるので、運転席と3列目でも楽に会話ができる。意外なほど実用的なアイテムだった。
これらの装備は絶対に必要なものかといえば、そうではないだろう。ただし、FUNな室内を演出するには面白いアイデアだ。