第11回上海国際汽車工業展覧会「オート上海2005」(上海モーターショー)が開幕した。会場は上海市中心部からほど近い国際エキスポセンター(博覧中心)。ショー開催前に数社が新車発表や記者会見を行ったが、中国の民族系メーカーは何の予告もしていない。行ってみないとわからない、何があるかわからない。それが中国のモーターショーである。そして今回も、その期待に見事にこたえてくれた。メインゲートからいちばん近い1号館に足を踏み入れると、中国最大手の第一汽車のブースに、いきなり『大紅旗』が飾られていた。日本語も英語も通じない「説明員らしき人」に「これは概念車(コンセプトカー)ですか?」と尋ねると、「そうだ」との答え。本当にそうなのかはわからないが、とにかく大紅旗の大きさと存在感に圧倒された。もちろん、スペックが記載されたプレス向け資料などあるはずもなく、誰に聞いても何も教えてくれない。ドアも開けてくれないしボンネットの中身も見せてくれない。政府要人が乗る公用車の詳細は一般人が知る必要はないということだろう。しかし、これがコンセプトカーだと思わせるような「イメージスケッチと中国語の紹介文だけの簡単なパンフレット」を渡された。まあ、こういう配りモノが用意されるようになったことは、サービスの進歩である。
イード、「上海モーターショー2025」現地取材レポートを発表 ~EV技術は人型ロボットへ、日系メーカーは巻き返しなるか~ 2025年5月26日 今年の4月23日~5月2日に中国・上海で開催された「上海モーター…